《Mr.リビンマッチが解説する》不動産契約の特徴

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「Mr.リビンマッチが解説するリビンマッチ(旧スマイスター)・不動産契約解説サイト」今回は「不動産契約の特徴」です。

民法では契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(これを「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立するものであると定義しています。

中でも、こちらのコラムで扱っている不動産契約には、他の契約には見られない特徴があります。

 

不動産契約の特徴とは

不代替物であること

世の中にひとつしかないものに関する契約であることです。不動産は同じものがなく、それぞれが世の中にひとつしかないものです。土地はそれぞれ所在する位置が 遠い、形状も違います。分譲住宅地に同じ形状・面積の土地があっても、絶対的位置は異なり、地下の地質も違います。同じ間取りのマンションがあっても、窓からの眺めや日照がまったく同じではありません。

不動産は、本来、不代替物の範疇に入ります。不代替物とは、世の中にそれひとつしかなく、他の物では代わり(代替)ができないものです。

一般に、不動産は特定物といわれますが、不代替物と特定物の概念は微妙に違います。法的には、不動産売買は特定物売買として論じられるので、ここで は通例に従います。

特定物の特徴が端的に表われるのは、危険負担の問題です。 ほかに同じ物がある売買では、危険負担の問題は生じません。

 

時間がかかること

契約が成就するまでに時間がかかることです。コンビニで物を買うのも売買契約ですが、レジでお金を払って物を受け取れば終わりで、契約は一瞬のうちに完結します。

それに対して不動産の売買契約は、通常は、契約締結から代金支払い・引渡しにより完了するまでに時間がかかります。そのため、危険負担のような問題 に対する取り決めが必要です。

契約の効力が及ぶ期間

不動産のなによりの特性は、寿命が長いことで、建物は長期の使用に耐えるし、土地は永久になくなりません。ですから、不動産契約の効力の及ぶ期間も、それに対応して長期になります。

売買を考えてみましょう。売買契約自体は、契約締結から代金支払い・引渡しまでで完了します。しかし売買は所有権を取得することですから、売買の効果、すなわち買主が不動産を使用収益できる期間は、いわば半永久的です。そのため契約内容も、たんに代金支払い・引渡しまでの期間だけでなく、契約完結後の長期間をカバーする必要が生じます。具体的には、瑕疵担保責任の及ぶ期間に対する取り決めなどが必要となります。

一方、賃貸借は、他人の不動産を一定期間だけ借りて(つまり、期間が満了すれば返す)使うことです。賃貸借では、契約当初に期間を定めますが、当初の期間が満了したとき、定期借地・借家契約を除けば、実際はさらに期間を延長する更新が行われて、長期にわたって契約が継続します。

そのため契約書には、時の経過による状況変化に対応して、当初の契約内容を変更する条項が必要となります。具体的には、賃料改定条項や借地条件変更に関する条項などがあります。

 

対抗要件としての登記

不動産契約には、登記が関係します。不動産契約による権利変動は、原則的 には、登記により対抗力を獲得します(ただし、例外として借家・借地があります)。

コンビニの商品は、代金と引き換えに商品を受け取ることで、自分が買った (所有する)ことを主張できます。これを法的にいうと、動産の対抗要件は、 引渡しを受けて占有することです。
それに対して不動産は、読んで字のごとく、動かすことができません。その ため売買契約では、物件を運んで来て、「はい、どうぞ」と手渡しできず、動産のように簡単には対抗要件を獲得できません。

また、各所に存在する不動産の権利変動の先後優劣を判定するためには、権利の登録を1か所に集中して行うことが必要です。そのための登録制度が不動産登記であり、不動産に関する権利変動は、登記を行うことによってはじめて対抗力を獲得します。そのため不動産売買では、代金支払いと同時に所有権移転登記の手続きをします。